隠れ家ギャラリー えんさん

:まず、どんなことをされているのかを教えてください。

服部浩太郎さん(以下服部):カフェと雑貨の販売と、貸しスペースがあります。部屋の一角で占いやマッサージなどをしていて、2階ではお稽古などの教室をやっています。基本的にはなんでもありのお店です。

:何をきっかけにして、ここのお店を始められたんですか?

服部:僕は珈琲が好きなので、カフェをやりたいなと思って。

川井:始めて何年ぐらい経つんですか?

服部:10年目です。もうすぐ11年目に入ります。

川井:前は何をされていたんですか?

服部:違う珈琲屋さんで1年半ぐらい勉強した後に、すぐここを始めました。

川井:え、修行に行って、すぐ立ち上げられたの?

服部:そうですね。たまたま良い場所がみつかったので。

川井:全然不安も何もなく?

服部:なかったですね。若かったのもあったと思うんですけど。

川井:もう最初っから色んなこういうことをやっていこうと思ってました?

服部:初めは珈琲の豆屋さんだけをやるつもりだったんですが、見つかったこの場所が広くて味のある雰囲気の建物だったので、色々やれると思って。それで、僕と奥さんともう1人のスタッフの子の3人で始めました。

:どこに珈琲や豆の魅力を感じられたんですか?

服部:大学は建築学科だったんですが、その研修旅行で行ったイタリアのエスプレッソがとても美味しかったんです。ラテアートの種類がたくさんあって、珈琲豆の焙煎も凄く面白くて。そこに魅力を感じました。

川井:大学の頃に建築を学びながら、珈琲の方も好きだったんですか?

服部:そうなんです。建築の仕事をするか、珈琲の仕事をするかで悩みました。今でも建築は大好きです。

川井:ブラジルやハワイに行って珈琲にハマったとかは聞くんですけど、イタリアに行ってハマったんですか?

服部:エスプレッソの発祥の地がイタリアなんです。量が少なくて濃い珈琲はイタリアが本場ですね。

真実:若いころに不安がなかったっておっしゃったじゃないですか。珈琲よりも建築の方が安定してるからそっちのがいいとは1回も思わなかったんですか?

服部:多少思いました。

:思ったけど、こっちを選んだんですか?

服部:そんなに悩まないタイプみたいで。

:親御さんは反対とかされなかったんですか?

服部:次男なので、何してもいいよと親は言ってくれたんです。そんな流れで今このお店をやってます。

店内には可愛い雑貨に 建築の雑誌も…

:このお仕事をしていて、嬉しかったことは何ですか?

服部:ここの珈琲は美味しいって言われるのが凄く嬉しいです。あとは、別け隔てのない配置のお店なのでお客さん同士が仲良くされているのを見ると嬉しいですね。顔をよく合わせるうちに、仲良くなって結婚されたかたもいるんです。

川井:結婚まで?!

服部:そうなんです。

川井えんって最初から人と人を繋げようっていうコンセプトを意識してつけたんですか?それともたまたま?

服部:たまたまです。流れに任せてたら、こういう店になっていました。

川井:服部さんがイタリア行ってエスプレッソにハマらなかったら、その結婚した人たちは出会ってなかったってことですもんね。凄い縁を与えた感じだわけですよね。

服部:そうですね。

 

 

真実:珈琲は元々お好きだったんですか?

服部:高校の頃から好きでしたね。かっこつける感じでブラックで飲んでました。

真実:ちなみに今は1日にどれぐらい飲まれるんですか?

服部:それがお店をやってると意外と飲めないんですよね。いれることは多くても、飲むことが中々出来ないので。多い日でも5杯ぐらいですね。

真実:何が一番好きですか?ブラックとかですか?

服部:普通にブラックで飲みます。

川井:エスプレッソじゃなくて?

服部:エスプレッソじゃなくて普通にブラックです。焙煎した豆がちゃんと焼けてるかどうかの判断をしなきゃいけないので、落ち着いて飲むというより、確認するために飲む方が多いです。

川井:国によって豆は違いますか?

服部:違いますね。豆の種類や焙煎の仕方、季節によっても変わってくるんです。

川井:季節もあるんですか。

服部:湿気の多い季節と冬の乾燥した地域だと全然違うんです。

川井:今はどこの国から豆を仕入れてるんですか?

服部:今は、グアテマラ・ブラジル・エチオピア・インドネシア・コロンビアの豆が常にあって、イレギュラーに種類が増えています。

川井:生豆で仕入れて、自分の所で焙煎してるんだ。

服部:そうです。

:珈琲界では日本はどう見えますか?

服部:日本は特殊で、珈琲の消費量がとても多いんですよ。

川井:人口少ないのに?

服部:そう、少ないのに。大体、世界で2番目から3番目なんです。あと輸入量も多いですね。

川井:それは1人に換算したらっていうことじゃなくて、量自体が多いんですか?

服部:量自体が多いですね。

川井:じゃあ相当飲んでるってこと?

服部:飲んでますね。1位はアメリカなどで、毎年その次とかにランクインしています。他の国では機械などでざっくり10杯ぐらい一度にいれたりするんですが、こだわって一杯ずつ入れているのは日本特有の文化なんです。

川井:珈琲豆の産地に行かれたことはありますか?

服部:まだ生産国は行ったことがないんですよ。

:どこに行きたいですか?

服部:ブラジルやグアテマラとかに行きたいですね。マニアックなんですけど、今グアテマラの珈琲豆がいっぱい出ているので、見てみたいんです。

川井:グアテマラってどこにあるの?

服部:中米です。メキシコの方。

川井:そうなんだ。珈琲って暑い所で生産されるから身体を冷やす作用があって、日本人に合わないって言われますよね。そのへんはどう思われますか?

服部:どうなんでしょうね。元々日本のものではない珈琲が、嗜好品としてこれだけ受け入れられているのを見ると、日本人にも合っているんじゃないかなとは思います。珈琲豆って、日本では育てられないんですよ。

川井:日本では育てられないんですか?

服部:気候的に育てられないんです。熱帯の植物なので、沖縄でギリギリ出来るぐらいですね。

川井:育てられないのに、ここまで受け入れられるっていうのはあまりないですよね。私も珈琲派なんです。ただ、夏は暑いので一杯一杯いれるのが段々面倒くさくなってきて。それで機械も買ったんですけど、でも自分でやったほうが断然美味しいのね。あの差は何なんですかね?新鮮さが違うの?

服部:そうだと思いますね。この間した実験で、全く同じ豆と水とお湯を使って同じいれ方を3人でしたんですけど、味が全て違ったんですよ。

真実:人が違うだけですか?

服部:そうなんです。

川井:お水やお湯の落とし方から蒸らし方まで一緒?

服部:それもできるだけ同じいれ方でやりました。豆も、うちの豆でやると意味が無いから、全然知らない豆を買ってきてやったんですけど、違ったんです。

川井:何が違うの?

服部:人柄が出るみたいです。一人は初心者のかたでガチガチに緊張してたから固い味になりました。もう1人は女性の方だったのですが、緊張されていたのでしょうか…尖った味になったんです。で、僕は良くも悪くもまーるい感じの。飲みやすい感じになりました。そういうことが出たのが不思議だなと思って。

川井:これ水でも味が変わるんですよね?

服部:変わりますね。

川井:鉄分が入ったお水のほうが美味しいですか?

服部:逆ですね。軟水のが美味しいです。硬水で入れた方はダイエット効果が高まるかもしれないんですけど、その分渋みが出るので美味しくはなくなってしまう。

川井:珈琲も深いね

服部:そういうのを知り出すとキリがないほどハマっていってしまうんです。

おだやかに でも楽しそうにお話しくださいました。

 

 

 

川井:珈琲豆も売ってらっしゃるんですか?

服部:売ってます。

川井:黒糖とかもこだわってる?

服部:黒糖もそうですね。多良間島っていう沖縄のなんですけど、その良い黒糖がつてで安く手に入るので。

川井:この黒糖レモンはここで作ってらっしゃるの?

服部:作ってます。いつもじゃないんですけど、レモンは無農薬のを使ってます。

川井:それは国内のを。

服部:そうです。渋くなくておいしいんです。外国のは皮ごと漬けるとえぐみが出ちゃうんですけど、時期のいい国産のは全然出ないので。

川井:レモンの時期はいつなんですか?

服部:春先の終わりですね。国産のが手に入らない時は皮を削って作るんです。

川井:スコーンとかも旦那さんが?

服部:スコーンとかもそうですね。今は僕がやっています。お菓子作りは最初奥さんに全部任せてたんですけど、今は子供もいて大変なので、僕がやってます。

川井:そういうことは、その修行してる頃に学ばれたの?

服部:店を出してやっていくうちに覚えました。

:自分のところでこだわって作るっていうところは、譲れない部分ですか?

服部:そうですね。大変ですけど、出来るだけ手作りの美味しいものを提供したいので。

 

川井:このお店に来たらこんなものがある、ここだけはおすすめ出来るっていうのは?

服部:この建物かな?

川井:これは築どれぐらい?

服部:築85年です。昭和の頭に出来たのを、照明変えてエアコン付けたぐらいで殆ど改装せずに使っています。

川井:維持するのって結構大変なんじゃないですか?

服部:そうですね、雨漏りとかもしたりしますし、掃除が大変ですね。

川井:何でまたこういう作りのところでやろうと思われたんですか?

服部:たまたま見つかったんです。古民家を探してたわけじゃなかったんですけど、つてがあって「こういう建物があって使われてないけどどう?」っていう風に言われて。畳だと落ち着くのでそれも良いなと思って。

川井:10年前だったらカフェって結構走りだったんじゃないですか?

服部:そうですね、こういう系統の店は他に殆どありませんでした。なので、最初はお客さんも全然来なかったんです。

川井:全然お客さんこなかったの?

服部:看板もそんなに大きく出してないし、外からちょっと見えにくいので通り過ぎちゃう人もいて。

川井:本当に隠れ家っぽい雰囲気だよね。でも今はかなり賑わってますよね。

服部:そうですね。

川井:なるほどね。でもオーナーさんの気持ちって大事ですよね。

服部:大事ですよね。結局店員さんがお店の雰囲気を作っていくので、この雰囲気に合う人は合うし、合わない人は合わない。誰でも受け入れてもらおうっていうのは凄く難しいことだと思うんですが、かと言って誰でも良いですよってなってくると、今度は自分のこだわりが出せなくなっちゃう。

川井:やっぱり自分のそのこだわりが大事だと思ってらっしゃる?

服部:そうですね。思ってないと、中々続けるのは大変なんじゃないかなと思います。

川井:どんなこだわりがあるんですか?

服部:珈琲屋さんなので美味しい珈琲を出すっていうのは譲れなくって、それは絶対やるようにしていて。その美味しい珈琲を出せない状況になりそうな場合は、ごめんなさいってなります。例えば香りの強いものをやるイベントだとか、タバコも同じなんですけど、

川井:ここ禁煙なんですね。

服部:禁煙なんです。それは珈琲の香りを大事にするためもあるんですが、建物も古いのでタバコの匂いがついたら嫌だなと思って。

 

:では、やりたいことをやろうよ!っていうのがHeartFestaのテーマなんですけれど、それについてはどう思いますか?

川井:やりたい事やってらっしゃいますもんね。

服部:そうですね。やっちゃってますからね。やりたい事やれるっていうのは幸せなことですよね。好きなことを仕事にするのは大変なことだと思うんですけど。でもその分他の仕事に比べたらストレスは少ないと思います。

真実:安定したところから一歩踏み出すのは勇気がいると思うんですけど、どうやったらそうやって、好きなことやってもいいんだよって伝えられるようになると思いますか?

服部:好きなことをもっと好きになれば良いと思います。これしかない!ぐらいに。

川井:なるほど。凄く良く伝わりました。

 

:では最後に、HeartFestaの来場者様へのメッセージをお願いします。

服部:フランクな感じのイベントですよね。是非楽しんで下さい。リラックスしに来て見える方が多いと思うので、リラックスついでに珈琲も飲んで欲しいです。

 

ありがとうございました。

コーヒーの道具(?) コーヒーを入れる時の可愛い道具も揃っています。

 

入り口を開けた途端 「えん」さんの雰囲気がだーーっと流れ出すような感じ

ものすごい あたたかい場所でした。

古い時代のものを大事にしながら 

新しい物を展開していく。

自分たちのものから みんなのスペースに…なんかそんなことを感じました。

 

コーヒーも 文句なしに美味しかった。

「遠くから来ていただいて」とコーヒーの豆を頂いたのですが

そのコーヒーも 淹れる度にえんさんを思い出す。

なんか そんな雰囲気の場所でした。

 

是非…

1度 行くと 何度も伺いたくなります。

 

ハートフェスタでは 美味しいコーヒー お菓子などを提供していただきます。

 

 

 

 

 

真実ちゃんも大満足!!

 

「また 来たい!!!」

お客様のお子様が作られた えんさんジオラマ 

お客様との絆もかんじます。

 

 

 

隠れ家ギャラリー えん 

 

http://www.kakurega-en.com

 

営業時間: 10時~18時月曜定休
〒457-0014 名古屋市南区呼続一丁目十の二十三